「一斗缶を処分したいけど捨て方・廃棄方法が分からない」
そんな方は多いのではないでしょうか?
一斗缶といえば、尺貫法の単位である一斗(約18リット)の容量を持つ四角い缶のことです。
主に業務用として塗料や洗剤、溶剤(アルコール、エタノールなど)を入れたり、一般向けでもサラダ油や調味料、食品(割れせんべい、牡蠣など)の容器に使われています。
また、一斗缶を活用して燻製器やピザ窯、薪・ロケットストーブ、焼却炉、ちりとりなどをDIYで作ることもあるようです。
この記事では、不要になった一斗缶の正しい捨て方・処分方法について解説します。
目次
一斗缶の捨て方は「家庭用」と「事業用」で違う
一斗缶の処分方法は「家庭用」と「事業用」で扱いが変わってきます。
家庭用 | ご家庭で一斗缶を使用していた場合に該当 |
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事業用 | 事業活動で一斗缶を使用していた場合に該当 |
例えば、塗装業者が顧客の外壁塗装のために使用した一斗缶は、事業用に該当します。
大きな違いは、自治体による回収が行われるかどうかです。
基本的には、
- 家庭用 → 自治体による回収あり
- 事業用 → 自治体による回収なし
となります。
ここからは、一斗缶の捨て方・廃棄方法を「家庭用」と「事業用」に分けて解説していきます。
家庭用(自治体による回収あり)
一斗缶をご家庭で使用している場合は「資源ゴミ」「燃えないゴミ」「粗大ゴミ」のいずれかに分別される可能性が高くなります。
資源ゴミ | 再資源化・再利用ができるゴミです。 (例:空き缶、空きびん、ペットボトル、金属製の生活用品など) |
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燃えないゴミ (不燃ゴミ、燃やせないゴミ) |
資源ゴミとして再資源化できないゴミです。燃やすときに有害ガス発生の可能性があるゴミも含まれます。 (例:陶磁器、プラスチック、ガラス、刃物、小型家電、金属など) |
粗大ゴミ (大型ゴミ) |
家庭の日常生活から出される大型のゴミです。基本的には燃えないゴミの中でも一定の大きさのゴミが該当します。 (例:家具、自転車、布団、カーペット、古木材など) |
ゴミの分別は国による統一的な基準はなく、焼却設備と人口などに応じて自治体が決めています。
そのため、一斗缶がどのゴミとして分別されるかはお住まいの自治体(市区町村)によって異なる点に注意が必要です。
例えば、
- 東京都は不燃ゴミ ※区によって異なる可能性があります。
- 大阪市は資源ゴミ
- 横浜市は粗大ゴミ
- 京都市は大型ゴミ
といった分類となります。
大阪市における一斗缶の分別
例えば、大阪市では、一斗缶は資源ゴミの空き缶として扱われています。
大阪市の公式サイトでも次のように記載されています。
空き缶
飲料水・食料品・日用品などの金属製の空き缶で、一斗缶以下の大きさのもの(ただしスプレー缶・カセットボンベ類は別の袋で。)
出典:大阪市「資源ごみ(缶、びん、ペットボトル、金属製の生活用品及びスプレー缶・カセットボンベ類)の出し方」
なお、大阪市で資源ゴミの空き缶として捨てる場合は、
- 中身を捨てる
- さっと水洗いして乾燥させる
- できるだけつぶす
といったことを行った上で中身の見えるゴミ袋に入れて収集時間帯前までに回収場所に出す必要があります。
一斗缶の中身を捨てる際は、有害物質に注意しなければなりません。
例えば、ペンキを捨てるときは有害物質であるシンナーを吸い込まないようにマスクを着用します。
水質汚染を防ぐために排水溝には流さず、新聞紙や布に塗り拡げてから燃えるゴミ(可燃ゴミ)として出す必要があります。
事業用(自治体による回収なし)
一斗缶を事業活動で使用していた場合は、産業廃棄物として分類される可能性が高くなります。
この場合は、原則事業者ご自身で処分しなければなりません。
産業廃棄物とは、事業活動に伴って生じた廃棄物処理法で規定される20種類の廃棄物です。
代表的なものとしては、
- 燃え殻(物の焼却後に残る灰・燃えがら)
- 廃油(事業によって排出された使用済みの油)
- 廃プラスチック類(石油から作られた廃棄物)
- 金属くず(金属が素材となる廃棄物)
などがあります。
大阪市の公式サイトでは、一斗缶は産業廃棄物の”金属くず”に分類されると案内されています。
産業廃棄物の具体品目例 金属くず 空き缶、一斗缶、ペンキ缶、スチール製品(机・椅子・棚・ロッカー・ベッド等)、コンロ、トースター、金網、カーテンレール等 出典:大阪市
産業廃棄物の処分方法
産業廃棄物は、事業者自らの責任で処分しなければなりません。
このことは、廃棄物処理法(廃棄物の処理及び清掃に関する法律)で規定されています。
事業者は、その事業活動に伴って生じた廃棄物を、自らの責任において適正に処理しなければならない。
出典:廃棄物処理法第3条第1項
基本的に産業廃棄物の処理の流れは、
- 分別・保管
- 収集・運搬
- 中間処理
- 再生・最終処分
の4ステップで行われます。
1、分別・保管
事業者は、産業廃棄物を正しく分別しなければなりません。
基本的には、法令で規定される20種類に分別をして、分別困難なものに関しては「混合廃棄物」として扱います。
分別後は、目印となる掲示板や囲いの設置などを行って収集・運搬までの間、適正に保管を行います。
2、収集・運搬
収集・運搬は、事業者自らがトラックなどでクリーンセンター、清掃工場、リサイクル処分センターなどに直接持ち込む方法もあります。
しかし、法令の定める基準で自社運搬しなければならず、困難なケースもあります。
そのため、都道府県知事から産業廃棄物処分業の許可を受けた業者に委託をして代わりに産業廃棄物の処分をしてもらう方法が一般的です。
ただし、外部業者に委託する場合であっても責任は排出事業者に及びます。
そのため、信頼できる業者を見極めて
- 処分業許可の確認
- 委託契約書の取り交わし
- 産業廃棄物管理票(マニフェスト)の運用
を行って一斗缶を含む産業廃棄物を適正に処分しなければなりません。
3、中間処理
中間処理では、産業廃棄物の種類に応じて最終処分がしやすい状態にします。
具体的には「焼却」「破砕」「脱水」などにより減量化したり、有害物質については無害化や安定化などを行います。
4、再生・最終処分
中間処理を行った後、再生可能な産業廃棄物には再び使える状態にリサイクルします。
再生が難しい場合は、土の中に埋め立てたり、海面に投棄する最終処分が行われます。
一斗缶のつぶし方
一斗缶は、18Lまでの液体を入れられる大容量の金属缶です。
しかし、サイズが大きいことからかさばりやすく、消費量が多いとゴミ置き場の場所も取ります。
また、自治体によっては一斗缶をつぶさないと回収してくれないケースもあります。
一斗缶をつぶすには工具(トンカチ、皮スキ)を用意する他、残液が飛び散ったときに備えて汚れても良い服装に着替える必要があります。
つぶすための手順としては、
- 一斗缶の上面(注ぎ口がある面)の3辺に皮スキなどで切り込みを入れる
- トンカチなどで叩いて内側に折り込む
- 一斗缶をひっくり返して裏面も同様の手順で切り込みを入れて内側に折り込む
- 横に倒して板状になるまで足で踏みつぶす
となり、体力と時間が必要な作業です。
大量に一斗缶をつぶす必要がある場合は、それだけで一日作業となってしまいます。
一斗缶つぶし機・プレス機を検討しよう
一斗缶を短時間で大量につぶすなら、一斗缶つぶし機・プレス機をおすすめします。
弊社が販売するパワープレスシリーズは、ボタンを押すだけの簡単操作で一度に2個まで一斗缶をつぶせます。
圧縮槽内には水抜き用の穴が空いているため、一斗缶から溢れ出した液体も直接水洗い可能です。
一斗缶の他にも
- 雑ゴミ
- ダンボール
- PPバンド
- ペットボトル
- フィルム類
- 一斗缶
- ペール缶
など、あらゆる種類のゴミ圧縮に対応しています。
ゴミの保管スペース問題を解消するだけでなく、ゴミ処理にかかる費用削減にも貢献。
例えば、トラック1台あたり2万円の処理コストがかかっていた場合は、ゴミの収集回数が月5回 → 月1回に減ることで年間96万円(= 8万円 × 12ヶ月)のコスト削減に繋がります。
カテゴリ:ゴミ圧縮機
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