パレットラックの耐震・地震対策は?アンカーボルト・落下防止バーなど

パレットラック(重量ラック)の導入を検討している。

そんなとき耐震性・地震対策を気にされる方は多いのではないでしょうか?

パレットラックは、

  • 1段あたり最大3500kgまで積載できる
  • 100mm単位でサイズを自由に選択できる
  • 危険物倉庫専用ラックなど特殊仕様にも対応できる

などの特徴があり、縦の空間を有効活用してあらゆる荷物を効率的に収納できます。

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しかしながら、高い位置に重たい荷物を積載する観点から地震が発生した際は、大きな被害につながるおそれがあります。

この記事では、パレットラックの耐震性や地震対策について詳しく解説していきます。

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パレットステージ(中二階式の棚)

パレットラックの耐震性について

弊社が販売しているパレットラックは、震災規模の揺れを想定したテストでも高い耐震性を実証しています。

パレットラックの耐震テスト

パレットラックの製造は、認証規格ISO14001を取得した国内の実績のある工場で行われています。

日本の国家規格である日本工業規格「産業用ラック(パレットラック)」 JIS Z0620:1998に準拠して製造。

さらに特許を取得した独自製法による

  • 支柱
  • ビーム

の採用により従来のC型鋼と比較して強度と安全性が高められています。

特許取得の独自製法
一般的な製品
(C型鋼)
特許取得の製品
(角パイプ構造)
支柱 C型鋼の支柱 角パイプ構造の支柱
ビーム C型鋼のビーム 角パイプ構造のビーム
備考 開放断面があることによりねじれの誘発や変形が発生しやすくなります。 四方を囲んでいることによりねじれや衝撃に対して抜群の強度を発揮します。

地震に強い構造

弊社が販売するパレットラックは、部材・パーツの一つ一つにこだわりを持って製造されています。

筋交(トラス)やコネクターなどで強度を高めて、地震にも強い構造です。

パレットラックの部材・部品一覧

パレットラックの部材・部品名称の一覧表
1、支柱 パレットラック全体を支える柱です。座屈(大きなたわみ)やねじれに強い角パイプ(90×45)を採用しています。
2、筋交(トラス) 支柱間の斜めに入れる部材です。水平力に対して強度を高める役割があります。
3、ビーム 横方向に入れる部材です。ワンピース形状ボックス断面を採用しており、積載物をしっかりと支えます。
4、デッキチャンネル(サブビーム) 手前と奥のビームの間に設置する梁です。パレットのたわみや落下を防止する役割があります。はめ込み式であることから簡単に取り付けが可能です。
5、コネクター 支柱とビームを接続するための部材です。クサビ形状であることから荷重がかかるほど強度が増します。
6、ベース 支柱の下に取り付けられる脚です。床への傷つきを軽減させることが可能。支柱に直接溶接した状態で納品いたします。
7、セーフティーピン コネクターと支柱が抜け落ちないようにする部品です。

アンカーボルトにより床と固定

弊社が販売するパレットラックは、標準仕様として本体と床を打ち込みアンカーボルトにより固定しています。

パレットラックの床固定で使用する打ち込みアンカーボルトは、コンクリートに埋め込んでからハンマーで叩くことで下部が広がる仕組みとなっています。

パレットラックをアンカーボルトで固定したイラスト

これにより穴の内部でアンカーボルトが食い込んでしっかりと固定されます。

簡単には抜けない固定方法となることから地震発生時にパレットラックが転倒するリスクが抑えられます。

パレットラックの耐震・地震対策オプション

先ほど解説したとおり、弊社が販売するパレットラックは独自の工法を組み合わせたことにより標準仕様でも高い耐震性を実現しています。

しかし、パレットラックは重量物の積載をメインに行うことから、地震により甚大な被害を及ぼす可能性は依然として高い状態です。

そこで弊社では、より安全にパレットラックをご利用いただけるようにさまざまな地震対策オプションをご用意しています。

ここからは、地震による被害を最小限に抑えるための耐震・地震対策についてご紹介します。

転倒防止対策

地震によるパレットラックの転倒を防止する対策です。

特に天井近くまである背の高いパレットラックは、通常と比べて転倒の可能性が高まることから転倒防止対策をおすすめします。

天つなぎ

天つなぎ

天つなぎとは、向かい合うパレットラックの支柱の頂点をつなげることで転倒防止する方法です。

揺れにも強くなることから落下防止の効果もあります。

高い位置で取り付けることから作業性を損なわず、フォークリフトの通行も問題なく行えます。

天つなぎを取り付ける際は、パレットラック同士の高さが同じで水平方向に並べなければなりません。

背つなぎ

背つなぎ

背つなぎとは、背合わせになったパレットラックを接続することで転倒防止する方法です。

専用ボルトでつなげるだけの簡単施工となっており、特に奥行き方向の耐震性を向上させられます。

落下防止対策

地震によるパレットラックの積載物の落下を防止する対策です。

パレットラックは、オープンラックであることから荷物の出し入れが簡単に行えるメリットがあります。

その一方で落下リスクも高く、積載物の落下により商品の破損や従業員の怪我につながる可能性もあることから注意しなければなりません。

特に重量物や高価な荷物を載せている場合は、大きな被害をもたらす可能性が高まることから落下防止対策をおすすめします。

だるま

だるま

だるまとは、パレットの落下や飛び出しを防ぐオプション品です。

パレットラックの開口部のビームにはめ込むだけで簡単に取り付けができます。

パレットを収納するときは、入れ込む方向(一方向)にだけ倒れる仕組みとなっていることからストレスなく積載が可能。

パレットを取り出すときは、フォークリフトでパレットを少し浮かせて移動させることで容易に取り出せます。

出典:天龍産業

落下防止バー

落下防止バー

落下防止バーとは、荷物が開口部から落下するのを防ぐオプション品です。

パレットラックの支柱に金属製のバーを取り付けて使用します。

バーは簡単に開閉ができる仕組みとなっており、荷物の搬出入が多い現場でも業務効率を維持できます。

落下防止チェーン

落下防止チェーン

落下防止チェーンとは、荷物が開口部から落下するのを防ぐオプション品です。

パレットラックの支柱にチェーンを取り付けて使用します。

こちらは、比較的大きな荷物の落下を防ぎたいときに使用されるケースが多いです。

最後に

日本は、世界有数の地震対策です。

日本は世界に占める国土面積が0.25%程度であるにも関わらず、世界で発生する巨大地震の20%以上が日本周辺で発生しています。

震度の弱いものを含めると平均1日1回以上毎日揺れていると言われています。

そのため、パレットラックのような大規模な物流機器を設置する場合は、地震対策をしっかりと行うことをおすすめします。

シーエスラックでは、お客さまの環境に合わせた地震対策をご用意しています。

荷物の大きさに合ったサイズや業務効率の高いレイアウトのご提案も承っていますのでお気軽にご相談ください。

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カテゴリ:パレットラック

パレットラック(重量ラック)導入のご相談も承ります

シーエスラックでは、パレットラックの導入に関するご相談も承っております。

例えば、次のような荷物を収納したいけど、どのような製品になるだろうか。

パレットラックのイラスト【条件】

  • パレットのサイズ:1100 × 1100mm
  • 荷物の高さ:1400mm
  • 荷物の重量:1500kg
  • パレットの数量:30枚

【提案内容】

  • 耐荷重:3000kg/段
  • サイズ:H3700 × W2500 × D1100mm
  • 段数:3段
  • 連結数:5連結

上記のようなご相談の他にも「パレットラックとネステナーの違い」「効率の良い倉庫レイアウトの方法」などご不明な点がございましたら、どんな些細なことでも遠慮なくお尋ねください。

物流機器の専門スタッフがお客さまをしっかりとサポートいたします。

tel:0120-691-773

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株式会社シーエスラック

シーエスラック編集部

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