ネステナーとパレットラックの違いは?徹底比較

「荷物を積んだパレットをそのまま収納したい」

それならパレットの収納に特化している

  • ネステナー
  • パレットラック

がおすすめです。

どちらも荷物を載せたパレットをフォークリフトで移動させてそのまま収納可能。

2~4段で設置することで縦の空間を有効活用でき、パレットを床に直置きする場合と比べて収納力を大幅に向上できます。

さて、ここで気になるのが同じ目的を持った2つの物流機器「ネステナー」と「パレットラック」の違いです。

この記事では、ネステナーとパレットラックの違いについて分かりやすく解説していきます。

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パレットステージ(中二階式の棚)

ネステナーとパレットラックの比較表

まずは、ネステナーとパレットラックの違いを表にまとめましたのでご確認ください。

ネステナーとパレットラックの比較表
ネステナー
(ネスティングラック、ネスラック)
パレットラック
(重量ラック、重量棚)
製品写真 ネスティングラック パレットラック
耐荷重 1000kg/段 1000~3500kg/段
サイズ パレット1枚分 オーダーメイド
組み立て 不要 必要
床へのアンカー固定 不要 必要
レイアウト変更 可能 不可
コンパクト収納 可能 不可
納期 在庫があれば最短出荷 受注生産のため最短1ヶ月~
導入費用
特殊仕様 ・特注サイズに対応
・各種オプションあり
・危険物貯蔵棚仕様の製作が可能
・消防申請時に必要となる構造計算書や立面図の作成が可能
・各種オプションあり
ネステナー、ネスティングラック、ネスラック

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パレットラック、重量ラック、重量棚

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上記の比較表を見ていただければ分かるとおり、ネステナーとパレットラックは、どちらも一長一短です。

それぞれのメリットとデメリットを把握した上でお客さまの環境に適した方を選ぶ必要があります。

ここからは、それぞれの項目について詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてください。

耐荷重

より重たい荷物を載せるならパレットラックがおすすめです。

1段あたり最大3500kgの物を載せることができ、重さ1トンを超える金属部品などの収納にも耐えられる強度があります。

シーエスラックが販売するパレットラックは、受注生産品であることからビームの厚さなども柔軟に変更可能。

特許を取得した独自製法による

  • 支柱
  • ビーム

を採用しており、震災規模の揺れを想定したテストでも高い耐震性能を実証しています。

パレットラック耐震テスト

ネステナーにおいても物流倉庫で商品在庫の保管などで活用する程度であれば、十分な耐荷重です。

また、正ネステナーには「レールオンレール方式」という上下のレールの角度を微妙に変えた接合方式が採用されています。

これにより上下のレールの接合部分に”僅かな隙間”が生まれ、地震が発生した際に他の段に揺れが直接伝わるのを防ぐことが可能です。

地震から受けるエネルギーを受け止めて逃がす構造はビルやマンションの”免震構造”と似たような仕組みであり、正ネステナーは地震にも強い安定性の高い設計と言えます。

※逆ネステナーには「レールオンレール方式」が採用されていません。

サイズ

荷物の大きさに合わせてサイズを指定したいならパレットラックがおすすめです。

シーエスラックが販売するパレットラックは、受注生産品であることからサイズに関してもオーダーメイドで選択できます。

基本的には、

  • 高さ:1500~6000mm
  • 横幅:1200~4000mm
  • 奥行:600~1500mm

を全て100mmピッチで製作可能です。

なお、快適にご使用いただくためにパレットラック本体とパレットの間には最低100mmのクリアランスが推奨されています。

高さについても天井高やフォークリフトの持ち上げる高さによって決まります。

このような細やかな仕様につきましても弊社の専門スタッフがしっかりとサポートさせていただきます。

ネステナーは、基本的にパレット1枚分を収納するために設計されています。

荷物をパレットごと収納するだけであれば問題ありませんが、パイプや鋼材などの長尺物(長もの)も同時に収納したい場合は、パレットラックをおすすめします。

組み立て

製品到着後にすぐ使いたいのであればネステナーがおすすめです。

シーエスラックで販売するネステナーは、すでに組み上がった状態の”完成品”でお届けします。

そのため、現場の状況を伝えたり施工日の調整などの必要がなく、届いたらすぐに使うことが可能です。

パレットラックの場合は、運送の関係から部材でのお届けとなるため、組立施工は必須です。

基本的には、弊社が提携する全国各地の実績ある職人がお伺いして、お客さまのご希望の場所に設置いたします。

床へのアンカー固定

床に穴を開けたくないならネステナーがおすすめです。

ネステナーは、床が平面であればどこでも自由に置くことができ、1台だけでも自立しています。

そのため、床へのアンカー固定なども必要なく、原状回復義務が生じる賃貸倉庫(貸倉庫)でも安心して導入できます。

パレットラックの場合は、安定性を確保するために原則アンカー固定が必須です。

基本的には、コンクリート製の床に対してアンカーボルトを打ち付けて本体を地面と固定します。

レイアウト変更

レイアウト変更を頻繁に行うならネステナーがおすすめです。

先ほど解説したとおり、ネステナーは床や壁に固定する必要がなく、フォークリフトで簡単に移動できます。

特に季節的な物量の変動や商品の入れ替えが多く、年間を通じて倉庫レイアウトの変更が必要な場合におすすめです。

その時々に応じたレイアウト変更をすることで業務の無駄を省いて”作業時間を短縮”することが可能。

人件費などのコスト削減や労働環境の改善にもつながります。

パレットラックであとからレイアウト変更の必要が生じた場合は、解体作業と再組み立てなどに伴う手間とコストが発生します。

コンパクト収納

閑散期などで使わないときに重ねてコンパクト収納するならネステナーがおすすめです。

ネステナーは、次の写真のように入れ子式に重ねて一箇所に保管できます。

不要時は重ねて収納 省スペース!

これにより限られた倉庫のスペースを最大限利用することが可能です。

また、別拠点の物流倉庫にトラックで移動させたいときも一度に多くのネステナーを運搬できます。

パレットラックをコンパクト収納したい場合は、床に固定したアンカーボルトを外すなどの解体作業が必要となります。

納期

納期を優先するならネステナーがおすすめです。

ネステナーは、在庫があれば最短出荷によりお届けでき、完成品であることからすぐに使えます。

パレットラックは、完全受注生産であることからお客さまから注文をいただいてから工場で製作を始めることになり、完成するまでに時間を要します。

また、お客さまがご希望する施工日と協力会社の職人が動ける日程を調整する必要もあり、どうしても納期が長くなります。

しかしながら、時期によってはネステナーに大量発注が入って入荷時期が未定になることもあり、パレットラックのほうが納期が早いケースもあります。

詳しい納期については、シーエスラックの『お問い合わせフォーム』または電話でお尋ねください。

導入費用

導入費用の安さで選ぶならネステナーがおすすめです。

例えば、日本で流通量の多い1100×1100パレット(イチイチパレット)12枚を収納する場合は、

  • ネステナー:166,000円~216,000円
  • パレットラック:227,000~277,000円(施工費込み)

となります。

ネステナーのほうが最大10万円程度も安くなることが分かります。

パレットラックは製品価格こそ高くはありませんが、施工費が発生することから総額ではネステナーより導入費用がかかります。

上記の導入費用の例は、参考価格です。

数量や仕様、設置場所などによって価格が上下しますので、まずは無料お見積り依頼をしてください。

特殊仕様

特殊な仕様のパレット収納棚をお求めであれば、完全受注生産のパレットラックで対応できる可能性が高くなります。

パレットラックは、法令や各自治体が定めた基準に適合した仕様で製作することも可能です。

天繋ぎ

例えば、危険物貯蔵の収納に適合した仕様や消防申請時に必要となる構造計算書や立面図の作成にも対応しています。

その他、

  • 屋外に設置する際に雨風によるサビや腐敗を防ぐ”屋外用亜鉛メッキ”
  • 収納スペースを拡張せずに収納容量を200%以上向上させる”移動式パレットラック”
  • 地震による転倒を防止する”耐震オプション(天ツナギ、背ツナギ、落下防止バー)”

など、お客さまのご要望に合わせた仕様で製作が可能です。

ネステナーは、既製品であることから選択の幅が狭まります。

しかしながら、弊社では特注サイズの制作をはじめ、

  • パレットの飛び出しを防止する”だるま”
  • 正ネステナーの最上部に取り付けて荷物の積載を可能にする”ネストップ”
  • あとから簡単に着脱もできる”中間棚”
  • 積載物の落下を防ぐための”落下防止バー”
  • 水気の多い場所でサビに強くなる”メッキ銅板”

など、各種オプションを数多くご用意していますので「こんな仕様で作れる?」など、お気軽にご相談ください。

まとめ

今回は、ネステナーとパレットラックの違いについて詳しくまとめました。

どちらもパレットを効率良く収納する点は変わりませんが、お客さまの使い方によって「どちらを選ぶべきか」は大きく変わってきます。

まとめると次のとおりです。

ネステナーはこんな方におすすめ

  • パレットのみを収納する
  • 時期ごとに商品の種類や物量の変化が大きく、その度にレイアウトの変更をする
  • 賃貸契約の倉庫や工場に導入予定であり、床に穴を開けるのが難しい
  • すぐに運用を開始する必要があり、導入を急いでいる

パレットラックはこんな方におすすめ

  • パレットだけでなく長尺物の収納もする
  • レイアウトを変更する予定がない
  • パレット1枚に1000kgを超える荷物を収納する
  • 倉庫スペースを最大限に有効活用したい

シーエスラックでは、お客さまのご要望をお聞きした上で最も効率化につながるパレット収納棚をご提案します。

「パレットを50枚収納したいけどネステナーは何台必要?」など、どんな些細なことでもご遠慮なくお尋ねください。

物流機器の専門スタッフがお客さまをしっかりとサポートいたします。

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パレットステージ(中二階式の棚)

カテゴリ:ネステナー

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物流機器のカタログシーエスラックが販売する物流機器についてのカタログを公開しております。

Webでご覧いただける他、お問い合わせにより紙媒体でのご請求も可能です。

主な掲載製品は、

  • スチールラック
  • ステンレスラック
  • レール式移動棚
  • パレットラック
  • ネステナー(ネスティングラック)
  • カゴ台車・手押し台車・平台車

です。

ぜひ導入検討のための資料としてお役立てください。

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株式会社シーエスラック

シーエスラック編集部

物流業務を効率化するマテハン機器のお役立ち情報を発信。全国対応で物流倉庫、工場、バックヤード、オフィス・事務所、官公庁、ご家庭など多数の導入実績があります。大量導入、現地調査・レイアウト図面作成、1年後の長期計画、エンドユーザー様宛の発送など、お気軽にお問い合わせください。
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