「物を片付けたい。」
「在庫スペースを増やしたい。」
そんなときにオススメなのが、スチールラックです。
スチールラックとは、主に物を収納するために用いられる鋼製の棚です。
オフィス、倉庫、工場、バックヤードなどに主に業務用に導入されるケースが多く、とにかく頑丈な棚となっています。
さて、スチールラックを選ぶ際は、
- 耐荷重
- サイズ
の2点に注意する必要があります。
特にサイズ選びに失敗すると「荷物が入らない」「部屋のサイズに合わなくて中途半端なスペースができてしまった」といった状況につながるため一層の注意が必要です。
この記事では、スチールラックを選ぶときに知っておきたいサイズ選びについて解説します。
耐荷重、サイズ、段数の組み合わせは1万通り以上
目次
スチールラックのサイズ・測り方
まずは、弊社の『スチールラック販売ページ』のスチールラック検索エンジンを見てみましょう。
選択項目は、
- 耐荷重/段
- 高さ
- 横幅
- 奥行
- 段数
- 形式
の6つです。
この内、サイズに関する項目は(2)~(4)の「高さ(H)」「横幅(W)」「奥行(D)」となります。
高さ(H) | スチールラックの天板から床との接地面までの「垂直」の長さです。 |
---|---|
横幅(W) | スチールラックを正面から見たとき、支柱の端から測定した「横」の長さです。 |
奥行(D) | スチールラックを正面から見たとき、支柱の端から測定した「奥に行く方向」の長さです。 |
※H=Height、W=Width、D=Depthです。
※基本的には、いずれも一番出っ張っている部分の寸法となります。
「呼称寸法」と「実寸」に注意
インターネットなどでスチールラックを検索すると「900mm」「1,500mm」「2,400mm」などサイズが”きりのいい数値”がほとんどです。
しかし、厳密に言えば、これらの数値は正しくないケースが多くなっています。
次は、弊社が取り扱うスチールラック(耐荷重200kg)の寸法表です。
高さ | 呼称寸法 | 700 | 900 | 1200 | 1500 | 1800 | 2100 | 2400 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
外寸 | 703 | 903 | 1203 | 1503 | 1803 | 2103 | 2403 | |
横幅 | 呼称寸法 | 900 | 1200 | 1500 | 1800 | |||
外寸 | 900 | 1200 | 1500 | 1800 | ||||
棚板実寸 | 816 | 1116 | 1416 | 1716 | ||||
奥行き | 呼称寸法 | 300 | 450 | 600 | ||||
外寸 | 300 | 450 | 600 | |||||
棚板実寸 | 273 | 423 | 573 |
※単位はミリ(mm)
呼称寸法とは、一般的に呼びやすいキリの良い数値です。
実寸とは、実際に測定した寸法を示しています。
上記の例で言えば「横幅」「奥行き」は、サイト上の表記も実寸と同じです。
しかし「高さ」に関しては、呼称寸法700mmに対して実寸703mmとなり、3mmの差が生じていることが分かります。
ほんの少しの差ですが、ミリ単位でスチールラックのサイズを考えている場合は、注意しなければなりません。
また、メーカーや販売元によっては、数センチ単位で呼称寸法と実寸が変わってくることもあるので「寸法的に物が入るかどうか怪しい」という場合は、一度確認したほうが良いでしょう。
スチールラックに限らず、木製の棚、メタルラック・パイプラック、ワイヤーシェルフ、アルミラック、店舗什器などにも「呼称寸法」と「実寸」の数値に差があるケースがあるので注意しましょう。
スチールラックのサイズ選びで失敗する例を紹介
ここからは、スチールラックのサイズ選びに関する”よくある失敗事例”を紹介していきます。
【失敗事例1】横幅が足りない
横幅880mmの物を載せたい。
そのために横幅900mmのスチールラックを購入したけど、横幅が足りなくて収納できなかった。
その場合は、支柱サイズを考慮していなかったことが原因として考えられます。
先ほどのスチールラック(耐荷重200kg)の寸法表の「横幅」の項目を確認すると
- 呼称寸法
- 外寸
- 棚板実寸
の3種類が記載されています。
このうち、物を載せる棚板のサイズは、棚板実寸(内寸)で確認可能です。
ここで注意していただきたいのは、呼称寸法(外寸)と棚板実寸には、数センチ単位の差がある点です。
例えば、先ほどの寸法表では、呼称寸法900mm(外寸900mm)に対して、棚板実寸が816mmとなり、その差は84mm(8.4cm)となっています。
これは、両端の支柱サイズが1本あたり40mmほどあり、その分だけ棚板サイズが小さくなるためです。
そのため、「物の横幅が880mmだからスチールラックの横幅も900mmで大丈夫だろう。」と考えていると棚板の横幅が足りなくて「どうしても入らない」という事態が生じてしまいます。
スチールラックを購入する際は、少し余裕のある横幅サイズを選択するか、直接メーカーや販売元に実際に物を載せられる棚板実寸を確認すると良いでしょう。
実際、スチールラックを設置する場合は、横幅にプラスして50~100mmほどの余裕を持たせなければなりません。
例えば、スチールラックの横幅が1200mmの場合は、最低でも1250mmの設置スペースが必要です。
【失敗事例2】1段あたりの高さが足りない
高さ400mmの物を載せたい。
そのために高さ1,200mmで4段のスチールラックを購入したけど、高さが足りなくて収納できなかった。
その場合は、棚板の框(かまち)の厚みを考慮しなかったことが原因として考えられます。
次は、スチールラックの段数を4段にしたときの写真です。
ご覧いただければ分かる通り、一つ一つの棚板には一定の厚みがあることが分かります。
また、床から1つ目の棚についても若干の隙間が確認できます。
そのため「高さ1,200mmで3つのスペースがあるので1段あたりの高さは400mmだろう」と考えていると、実際に物を入れるときに高さが足りない状況に陥ってしまいます。
1段あたりの高さを計算
では、実際に1段あたりの高さは、どのくらいでしょうか?見ていきましょう。
次は、弊社取扱商品のスチールラック(耐荷重200kg)の正面図・寸法図です。
一つ一つの高さを確認すると、
- 最上部の天受け:60mm
- 最下部の棚受け:60mm
- 床から最下部の棚受けまでの隙間(一番下の高さ):48mm
- 棚板:35mm × 2枚
の合計238mm(23.8cm)となります。
そのため、スチールラックの高さが1,200mmの場合、実際に利用できる高さは962mm。
上記の正面図のように物を載せるスペースが3段である場合、1段あたりの高さは約321mm(≒ 962 ÷ 3)となります。
スチールラックの段数の指定に注意
スチールラックの注文時にまれにある間違いとして「最上部の天受け」をカウントせずに段数の指定してしまうケースがあります。
弊社販売サイトを含めて、スチールラックの注文画面では「最上段の天受け」も含めて段数を指定することが一般的です。
例えば、段数を4段に指定した場合は、物を置くスペースは左図のように3段となります。
※弊社販売サイトでは段数指定の間違いを防ぐために段数の指定に合わせて立面図が表示されるようになっています。
【失敗事例3】天井高が足りない
高さ2400mmのスチールラックを購入したが、天井の高さが足りなくて設置できなかった。
そういった失敗を防ぐためにも事前に正確な天井高を測ることが大切です。
一棟タイプの倉庫は、天井高が3m以上あるケースが多いことから、どのようなスチールラックでも設置可能です。
しかし、テナントビルの一室に高さのあるスチールラックを設置する場合は、天井高が足りない可能性もあります。
特に古いビルでは、天井高が2.4mしかないこともあるため、注意しなければなりません。
建築基準法では「居室の天井の高さは2.1m以上でなければならない」と定められています。
天井高より300~400mmほど低いサイズを選ぶ
スチールラックを購入する際は、天井高より300~400mmほど低いサイズを選ぶ必要があります。
これは、スチールラックの間口方向をつなぐ間口桟(ビーム)を取り付ける際、上からゴムハンマーでしっかりと叩きつける必要があるためです。
スチールラックのサイズに関連するオプション
弊社では、お客さまの使い方や設置環境に合わせてさまざまなオプションをご用意しています。
アジャスター
スチールラックの脚の部分に取り付けできる高さ調整金具です。
それぞれの脚を数ミリ単位で高さ調整でき、設置予定場所が「平らでない」「少し段差がある」場合であってもぐらつきなく設置できます。
また、スチールラックを底上げしたい場合にもおすすめのオプションです。
関連記事スチールラックの高さ調整「アジャスター」をご紹介!段差解消やぐらつき防止におすすめ
最下段開放セット
スチールラックの一番下の棚板を規定の位置より上に取り付けて安全に”最下段なし(下段開放、下段オープン)”で使用できるオプション品です。
荷物を載せた台車をそのまま出し入れしたり、棚板より大きい物を床に直置きしたいときに活躍します。
関連記事スチールラックを最下段なし(下段開放)で設置!ゴミ箱の収納におすすめ
最後に
今回は、スチールラックのサイズ(高さ、横幅、奥行)についてまとめてみました。
サイズについて注意すべき点は、
- ECサイトのサイズ表記と実寸は若干の違いがある
- 横幅は支柱のサイズを考慮する
- 高さは棚板の框(かまち)の厚みを考慮する
です。
横幅や高さに余裕があるのであれば、そこまで考慮する必要はありません。
しかし、ギリギリのサイズでスチールラックの購入を考えている場合は、サイズの仕様などを参考にして「本当に収納できるかどうか」を確認するようにしましょう。
弊社では、お客さまのニーズに合わせて豊富なサイズをご用意しています。
「スチールラックをぴったり収納したい」というお客様のために自由にサイズを選べるオーダーメイド仕様にも対応。
お客様お一人おひとりの環境や設置場所に合わせた作業効率が高まるレイアウトのご提案もしますので、お気軽にご相談ください。
耐荷重、サイズ、段数の組み合わせは1万通り以上
カテゴリ:スチールラック
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