倉庫ラックの種類とおすすめは?選び方を解説

倉庫で製品在庫や資材などの保管を行いたい。

そのときに活躍するのが倉庫ラック(倉庫棚)です。

しかし、倉庫ラックを導入すると言ってもいくつかの種類があり、選び方を迷ってしまいます。

効率的な倉庫運営を行うには、収納物のサイズや重さなどに応じて適切な倉庫ラックを選ばなければなりません。

この記事では、倉庫ラックの種類や選び方などを分かりやすく解説します。

パレットステージ(中二階式の棚)

倉庫ラックは大きく分けて3種類

主に倉庫ラックとして用いられるのは「スチールラック」「パレットラック」「ネステナー」の3種類です。

倉庫ラックの比較表
スチールラック
(スチール棚)
ネステナー
(ネスティングラック)
パレットラック
(重量ラック)
製品写真 スチールラック (スチール棚) ネステナー (ネスティングラック) パレットラック (重量ラック)
導入費用
耐荷重 120~500kg/段 1000kg/段 1000~3500kg/段
サイズ
(横幅)
最大1800mm 最大1650mm 最大4000mm
組み立て 必要 不要 必要
レイアウト変更 可能 可能 不可
納期 最短翌日出荷 最短翌日出荷 最短1ヶ月~
主な収納物の形状 ダンボール箱、プラスチックコンテナ パレット パレット、長尺物

※スチールラックとパレットラックの組み立てについては、弊社が提携する施工業者にてご対応が可能です。

上記の比較表を見ていただければ分かるとおり、

  • 耐荷重
  • サイズ(横幅)
  • 組み立て

などさまざまな点で違いがあることが分かります。

どの項目についてもメリットとデメリットになり得ることから、しっかり特徴を把握した上でお客さまの環境に適した倉庫ラックを選ばなければなりません。

それぞれの特徴は、次のとおりです。

スチールラック

スチールラック

スチールラック(スチール棚)とは、業務用途で広く用いられる頑丈な棚です。

1段あたり最大500kgまでの物を載せることができ、商品在庫を詰めたダンボール箱や資材、機械部品などに十分耐えられる強度となっています。

サイズについては、

  • 高さ:900mm、1200mm、1500mm、1800mm、2100mm、2400mm
  • 横幅:875~900mm、1200~1250mm、1500~1550mm、1800~1850mm
  • 奥行:300mm、450mm、600mm、750mm、870mm

から選択可能です。

※耐荷重によって選択できるサイズが異なります。

ボルトレスタイプのスチールラックであればボルト締めを必要とせず、初めて購入される方でもハンマーを叩きつけて短時間で組み立てが可能です。

棚板の高さ変更もわずか1分ほどで行うことができ、収納物の高さに合わせて柔軟に変更することで保管効率の向上につながります。

業務用スチールラック(スチール棚)

関連記事業務用スチールラックとは?選び方・おすすめを分かりやすく解説

レール式移動棚

レール式移動棚(移動ラック)

スチールラックの保管効率を最大限に高めるならレール式移動棚がおすすめです。

レール式移動棚(移動ラック、移動式ラック)とは、スチールラックを床に設置したレールに沿って移動できるようにした収納設備です。

弱い力でも手で簡単にスライドができ、収納スペースを増やすことなく収納容量を1.5倍以上向上できます。

詳細につきましては『レール式移動棚の製品ページ』をご覧ください。

ネステナー

ネステナー(ネスティングラック)とは、パレット収納に特化した棚です。

1段あたり最大1000kgまでの物を載せることができ、商品在庫の保管であれば十分な強度となっています。

パレットラックと同じくフォークリフトを使って荷物ごとパレットを収納可能。

ネステナーは、基本的にパレット1枚分を収納するために設計されています。

適合パレットは、

  • 1100 x 1100mm
  • 1100 x 1200mm
  • 1100 x 1300mm
  • 1100 x 1400mm

となっており、各業界で用いられているパレットを収納可能です。

ネステナー本体は、フォークリフトを使って移動させたり、2〜4段に積み重ねて利用が可能。

閑散期などで使わないときは入れ子式に重ねて一箇所に保管できることから、その時々に応じた最も効率的な倉庫レイアウトができます。

また、すでに組み上がった状態の”完成品”で届くことから倉庫に到着してからすぐにご利用いただけます。

ネステナー、ネスティングラック、ネスラック

関連記事ネステナーとは?種類、サイズ、耐荷重など分かりやすく解説

パレットラック

パレットラック、重量ラック、重量棚

パレットラック(重量ラック)とは、荷物を載せたパレットを収納できる大型の棚です。

1段あたり最大3500kgまでの物を載せることができ、重さ1トンを超える金属部品などの収納にも耐えられる強度があります。

荷物を載せたパレットをフォークリフトで移動させてそのまま収納できる利便性の高さもメリットです。

弊社では、完全受注生産のオーダーメイドで製作しており、お客さまのご要望に合わせて柔軟な対応ができます。

まず、サイズについては、

  • 高さ:1500~6000mm
  • 横幅:1200~4000mm
  • 奥行:600~1500mm

を100mm単位で指定可能です。

スチールラックと比べてサイズを大きくできることからパイプや鋼材などの長尺物(長もの)の収納が可能。

また、最下段を高く取ることでカゴ台車を入れられたり、オプション品の棚板を活用すれば小物や梱包物も直接積載できます。

その他、危険物貯蔵の収納に適合した仕様や消防申請時に必要となる構造計算書や立面図の作成など柔軟な対応が可能です。

パレットラック、重量ラック、重量棚

関連記事パレットラックとは?サイズ、価格など分かりやすく解説

倉庫ラックを選ぶときのポイント

ここからは、倉庫ラックを選ぶときのポイントをご紹介していきます。

収納物のサイズ

倉庫ラックを選ぶときの一番のポイントは収納物のサイズです。

今回ご紹介した3種類の倉庫ラックでは「パレットを収納するかどうか」が判断の分かれ目になります。

パレットを収納しない スチールラック
パレットを収納する パレットラック、ネステナー

パレットを収納しない

パレットを収納しない場合は、基本的にスチールラックをおすすめします。

ただし、スチールラックの横幅サイズ1800mmに収まらない長尺物(長もの)を収納する場合は、パレットラックを選びましょう。

スチールラックのサイズ選びでは、

  • 「呼称寸法」と「実寸」の違い
  • 支柱サイズ
  • 棚板の框(かまち)の厚み

に注意してある程度の余裕を持たせることをおすすめします。

関連記事スチールラックのサイズ(高さ、横幅、奥行)に注意!測り方・失敗事例

パレットを収納する

パレットを収納する場合は「パレットラック」または「ネステナー」がおすすめです。

それぞれの横幅サイズ(有効間口)は、

  • パレットラック:最大4000mm
  • ネステナー:最大1550mm

となります。

ネステナーに収まらない荷物であったり、サイズを細かく指定したい場合は、パレットラックを選択すると良いでしょう。

レイアウトの変更

続いての倉庫ラックを選ぶポイントはレイアウトの変更です。

レイアウトを変更できる スチールラック、ネステナー
レイアウトを変更できない パレットラック

スチールラックとネステナーは設置した後に本体を移動させてレイアウト変更が可能です。

一方、パレットラックは、標準仕様として本体と床を打ち込みアンカーボルトにより固定しています。

簡単には抜けない固定方法となっていることから耐震性が強くなりますが、レイアウト変更できないデメリットがあります。

パレットラックをアンカーボルトで固定したイラスト

もし、あとからレイアウト変更の必要が生じた場合は、解体作業と再組み立てなどに伴う手間とコストが発生します。

まとめ

今回は、倉庫で必ずと言っていいほど導入されている倉庫の収納棚である”倉庫ラック”の選び方について解説しました。

倉庫ラックには大きく分けて

    • スチールラック
    • ネステナー
    • パレットラック

の3種類に分けることが可能です。

どれも倉庫内でダンボール箱、コンテナ、パレットなどの収納に用いられる頑丈な棚ですが、お客さまの使い方によって選び方は大きく変わります。

まとめると次のとおりです。

スチールラックはこんな方におすすめ

  • 積載物はダンボール箱やプラスチックコンテナ程度の大きさ
  • 1段に120~500kg程度の荷物を収納できたら十分
  • レイアウトの変更を行う可能性がある

ネステナーはこんな方におすすめ

  • パレットのみを収納する
  • 時期ごとに商品の種類や物量の変化が大きく、その度にレイアウトの変更をする
  • 賃貸契約の倉庫や工場に導入予定であり、床に穴を開けるのが難しい
  • すぐに運用を開始する必要があり、導入を急いでいる

パレットラックはこんな方におすすめ

  • パレットだけでなく長尺物の収納もする
  • レイアウトを変更する予定がない
  • パレット1枚に1000kg以上の荷物を収納する
  • 倉庫スペースを最大限に有効活用したい

シーエスラックでは、お客さまのご要望をお聞きした上で最も効率化につながる倉庫ラックをご提案します。

「こんなサイズのものを収納したいけど、おすすめの倉庫ラックは?」など、どんな些細なことでもご遠慮なくお尋ねください。

物流機器の専門スタッフがお客さまをしっかりとサポートいたします。

中二階式の棚「パレットステージ」なら収納力が最大2倍

「倉庫や工場の収納スペースを根本的に高めたい」

それなら中二階式の棚であるパレットステージの導入をおすすめします。

フォークリフトで好きな場所に移動ができ、組立・解体も短期間(最短1日)で行えることから導入コストを安く抑えることが可能です。

新しく倉庫を借りた場合と比べても10年間で2,400万円のコスト削減効果があります。

倉庫レンタルとパレットステージのコスト比較表
新しく倉庫を借りた場合 パレットステージを導入した場合
1年目 300万円 560万円
10年目 3,000万円 560万円

パレットステージについて少しでも興味をお持ちの方は、弊社専門スタッフにお尋ねください。

商品の詳細や選び方、法規制などのご案内をして、倉庫・工場などの収納不足解消のお手伝いをいたします。

パレットステージ(中二階式の棚)

カテゴリ:スチールラック

業務用スチールラックの価格を10秒で簡単検索

シーエスラックでは、お客さまのご希望に合わせて簡単に価格検索できる「スチールラック検索エンジン」を提供しています。

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株式会社シーエスラック

シーエスラック編集部

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