日本のみならず世界中で多くの愛好家を持つ”アクアリウム”
アクアリウムは、水槽で魚や水草を飼育・栽培して、自分好みの世界を創ることができる趣味として親しまれています。
水の中を悠々と泳ぐ小魚や熱帯魚、ゆらゆらと揺れる水草、色とりどりのサンゴ礁・・・そんな水槽を眺めているだけで心が癒やされます。
皆さんも熱帯魚ショップ、レストラン、友人宅などに設置されているアクアリウムを眺めて「自分もアクアリウムを始めたい!」と思ったことはあるのではないでしょうか?
しかし、いざ、アクアリウムを始めるときに悩むのが、水槽を置くための台です。
水がいっぱい入った水槽は、思った以上の重量があります。
もし、水槽の重さに見合った台でない場合は、使用しているうちに歪みが発生したり、破損につながる可能性があります。
この記事では、水槽台を選ぶときの注意点やスチールラックの活用などについてまとめてみました。
スチールラックを水槽台として利用される方は多いですが、基本的にメーカーからは推奨されていません。
そのため、スチールラックの耐荷重不足などにより水槽が破損した場合は、原則として自己責任となる点に注意が必要です。
目次
水槽の重さは25~700kg
実際、水や砂利の入った水槽は、どのくらいの重さになるのでしょうか?見ていきましょう。
水槽サイズ | 水槽重量(水、砂利含む) |
---|---|
30cm水槽 (幅30cm × 奥行30m × 高さ30cm) |
約25kg |
45cm水槽 (幅45cm × 奥行30cm × 高さ30cm) |
約40kg |
60cm水槽 (幅60cm × 奥行30cm × 高さ36cm) |
約70kg |
90cm水槽 (幅90cm × 奥行45cm × 高さ45cm) |
約200kg |
120cm水槽 (幅120cm × 奥行45cm × 高さ45cm) |
約250kg |
120cm水槽 (幅120cm × 奥行45cm × 高さ45cm) |
約250kg |
180cm水槽 (幅180cm × 奥行60cm × 高さ60cm) |
約700kg |
※一般的な規格の水槽に水や砂利を入れた重さの目安となります。
人気の高い60cmサイズの水槽でも約70kgの重さがあることが分かります。
上記の他にも
- 照明器具:約1kg
- ろ過槽(外部フィルター):約10kg
- クーラー・冷却ファン:約10kg
- ヒーター、ライト・蛍光灯・殺菌灯、温度計、酸素ポンプ、溶岩石、流木、壺、隠れ家
などの重さが加わります。
例えば、60cmサイズの水槽であれば、総重量が90kg前後になることも珍しくありません。
もし、アロワナ、ポリプテルス、スネークヘッドなど大型の肉食魚などを飼いたい場合は、120cmサイズの水槽も必要となってきます。
そのときの総重量は270kgと非常に重たくなります。
テレビ台の耐荷重は50kg程度
これからアクアリウムを始める方の中には、テレビ台やローボードに水槽を設置しようと考えている方も多いでしょう。
しかし、これらの耐荷重は意外と低く、50kg程度が限度です。
初めのうちは問題がなくても耐荷重以上の水槽を載せ続ければ、徐々にガタが来て変形する可能性があります。
その結果、その上に載っている水槽の接地面に偏りが生じ、水槽のガラス部分にヒビや亀裂が発生。
最終的には、水槽が割れて大切に育てた魚が床に投げ出される恐れがあります。
だからこそ、水槽の重さに耐えられる頑丈な台を使用することが大切です。
業務用スチールラックなら耐荷重500kg
実際、インターネットで水槽台を探していると45~60cm程度のサイズであれば、そこまで探すのに苦労はしません。
しかし、120cmサイズの大型水槽や複数台の水槽で魚を育てたい場合は、なかなか丁度いい水槽台が見つからないことでしょう。
そこで利用されることも多いのがスチールラックです。
スチールラックとは、主に物を収納するために用いられる鋼製の棚です。
元々、オフィス、工場、倉庫、バックヤードなどで業務用に用いられることが多く、金属系の重量物や精密機器を置く前提でも設計されているので、とにかく頑丈です。
そのため、スチールラックの販売元である弊社でも「水槽を設置するために購入したい!」というお客様が多くいらっしゃいます。
防水性はどうなの?
スチールラックは、金属製です。
そのため、水槽内の掃除や水の入れ替えなどで滴り落ちた水などによる錆(さび)の発生を気にされる方も多いでしょう。
弊社が販売するスチールラックでは、150度以上の高温で焼き付けて塗装する「メラミン焼付塗装」が施されています。
オフィスの事務机、ガレージのシャッターなど、幅広く用いられている塗装方法であり、耐水性もあります。
しかしながら、屋外や湿度の高い場所で長時間使用した場合は、経年劣化により錆が発生する可能性も否定できません。
より水に強いラックをお求めの場合は、ステンレス製のラックをおすすめします。
価格こそ高くなりますが、錆びにくく長期間にわたって利用することが可能です。
また、独特の光沢により高級感があっておしゃれで室内のインテリアとしても存在感を発揮します。
▲弊社設置のステンレスラック
関連記事ステンレスラックとは?SUS304とSUS430の違いなど
スチールラックを水槽台として代用する注意点
スチールラックを水槽台として使用する場合は、いつくかの注意点もあります。
それは、スチールラックの耐荷重は、均等静止荷重をもとに計算されている点です。
これは、棚板全体に”均等に物を積んだときの耐荷重”という意味になります。
例えば、耐荷重が200kgであっても棚板の右側だけに水槽を置けば、200kg以下であっても耐えられない可能性があります。
特にアクアリウムで利用する水槽は、水が入っていることから荷重の重心が安定しない傾向があるので注意が必要です。
そのため、スチールラックを水槽台として利用する場合は
- 余裕のある耐荷重(中量以上)
- たわみ対策として横幅1,500mm以下(横長ではないサイズ)
- 高さが低いロータイプ
を選ばれる方が多くなっています。
スチールラックの耐荷重が不足している場合は、棚板がたわんで重みが特定の箇所に集中することで水槽が壊れてしまう可能性があります。
水槽台の重量に対して余裕のある耐荷重モデル(棚板に厚みがある中量以上)を選択したり、水槽の下敷きとして強度のある頑丈な板を挟むなどの対策は必要です。
また、設置場所についても傾斜や段差などがある床は避けるか、アジャスターなどを用いて水平になるよう調整する必要があります。
耐震対策・転倒防止について
日本は地震が多い国であることから水槽台においても転倒防止対策をおすすめします。
例えば、弊社が販売している業務用スチールラックの場合は、脚の部分に「転倒防止ベース」を取り付けることで転倒を防止することが可能です。
※他社の業務用スチールラックには対応していません。
もし、対応するオプション品がない場合は、床や壁にアンカーボルトを打ち付けて固定することで転倒防止ができます。
関連記事業務用スチールラックの地震対策には何がある?転倒・落下防止
最後に
今回は、スチールラックを水槽台として使えるかどうかについて解説しました。
水槽台は、皆さんが思っている以上に重量があります。
そのため、耐荷重の不足しているテレビ台やローボード、メタルラック、カラーボックス、キャビネット、アングルやアルミフレーム、木材などで自作(DIY)した棚などの上に置くことは、おすすめできません。
そこで500kgまでの重さに耐えられるスチールラックです。
棚板もほぼ平面で頑丈であることから水槽台として利用される方も多くいらっしゃいます。
スチールラックを水槽台として利用される方は多いですが、基本的にメーカーからは推奨されていません。
そのため、スチールラックの耐荷重不足などにより水槽が破損した場合は、原則として自己責任となる点に注意が必要です。
カテゴリ:スチールラック
タグ:水槽台
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