スチールラックを購入するとき、「この荷物を全部載せるには、どのラックを選べばいいのか」「どの大きさのラックであれば問題なく荷物を積載できるのか」と迷う方は多いです。
スチールラック選びをスムーズに進めるには、事前に以下のポイントを整理しておくことが重要です。
- 荷物の重さ
- 荷物の大きさ
- 使用用途
- 設置場所
今回はその中でも、荷物の重さと大きさをもとにスチールラックを選ぶ方法を解説します。
目次
1.荷物の量と重さからスチールラックの段数・耐荷重を決める
どれくらいの量の荷物をラックに載せたいのかを整理し、必要な段数と耐荷重を決めていきましょう。
ここでは例として、次の荷物を合計48個積載したいケースで考えていきます。

【今回の荷物】
- サイズ:高さ270mm×横幅270mm×奥行250mm
- 重さ:1箱あたり10kg
- 個数:48個
スチールラックの段数を決める
48個の荷物を、3つのスペース(棚板と棚板の間)に分けて積載すると仮定します。
この場合、最上段と最下段を含めた4段構成(棚板4枚)のスチールラックが適しています。

スチールラックのかぞえ方
スチールラックの段数は、最上段と最下段を含むすべての棚板の総枚数です。

棚板1枚に積載する荷物の数量と重さからスチールラックの耐荷重を決める
棚板1枚に積載する荷物の数量と重さを計算していきましょう。
- 棚板1枚あたりの個数:48個÷3つのスペース=16個
棚板1枚あたりの荷物の重さを計算すると下記になります。
- 棚板1枚あたりの荷物の重さ:10kg×16個=160kg
以上の結果から、棚板1枚あたりの耐荷重が200kgの軽中量スチールラックを選ぶ必要があることが分かります。
均等静止耐荷重は板面全てに荷重が分散された状態として計算されています。
スチール棚の棚板に対し面積を広く使用して荷物を置いた場合は問題ありませんが、荷重が1箇所に集中した場合は棚板のたわみの原因となります。
2. 荷物の横幅・奥行きから最適な棚板サイズを選ぶ
積載物の横幅・奥行きをもとに棚板サイズを選んでいきましょう。
今回は棚板1枚に16個の荷物を積載するため、荷物の積み方(並べ方)は下記を想定します。

- 横方向:4個
- 奥行き方向:2列
- 高さ方向:2段(積み重ね)
積載物の横幅・奥行きを計算すると下記になります。
- 横幅(W):270mm×4個=1,080mm
- 奥行き(D):250mm×2列=500mm
この数字だけを見ると「横幅(W)1200mm × 奥行き(D)600mm」の棚板を選べば問題なく荷物が積載できるように思えますが、注意が必要です。
スチールラックには「外寸」と「棚板実寸(荷物を置ける有効寸法)」があります。
例えば、横幅(W)1200サイズの軽中量スチールラックの棚板実寸は、1,116mm です。

- 荷物の横幅(W):1,080mm
- 棚板実寸(W):1,116mm
- 差分(隙間):36mm
計算上では棚板に荷物を積載することができますが、左右にわずか36mm(片側18mm)しか余裕がありません。
ゆとりがあまりない状態で積載すると、荷物が取り出しづらい・落下リスクが高まるといった問題が起こります。
奥行きに関しては外寸600mm(棚板実寸573mm)を選べば、荷物の奥行き500mmに対して70mm以上の余裕があり、こちらは問題ありません。
そのため、横幅にゆとりをもたせた「耐荷重200kg/段の軽中量スチールラック・W1500×D600」を選ぶことをおすすめします。
3. 荷物の高さから支柱高を決める
荷物の高さに合わせて支柱の高さ(H)を決めます。
棚板の横幅(W)や奥行き(D)を決めた時と同じく、支柱高(H)を決める際も荷物の出し入れをスムーズにするためのゆとりが必要です。
棚板1枚に積載する荷物の高さを計算します。
- 荷物の高さ:270mm×2段(積み重ね)=540mm
今回の場合は、荷物の出し入れをスムーズにするためのゆとり(+50mm)を追加します。
- 必要な棚板の間隔:540mm+50mm=590mm

今回は4段構成のスチールラックを想定しているので、段間隔表早見表の4段の列から必要な段間隔を満たすラックを探します。
※スチールラックの段間隔は50mmピッチで移動可能。
以上の結果から、支柱高(H)2100mmのスチールラックを選ぶと問題なく荷物が積載できます。

このように選定した結果「耐荷重200kg/段軽中量スチールラック・H2100×W1500×D600×天地4段」が最適です。

当店のスチールラック一覧
積載したい荷物の重さや用途によって、選ぶべきスチールラックは異なります。
ここからは、当店で取り扱っているスチールラックのラインナップと、それぞれの特徴について簡単にご紹介します。
どのスチールラックが良いか選ぶ際の参考にしてください。
耐荷重120kg/段の軽量スチールラック

耐荷重120kg/段の軽量スチールラックは、価格重視のお客様におすすめのラックです。
- 書類や工具など軽量物の収納に向いています。
- オフィスや店舗のバックヤード、家庭のガレージや書庫などでも使用されています。

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耐荷重150kg/段の軽量スチールラック

耐荷重150kg/段の軽量スチールラックは、棚板の枚数にかかわらず必要なボルトは8本のみ。
組み立てにかかる作業時間を短縮できるラックです。
- 耐荷重120kg/段のラックと同じく、軽量物を中心に積載したい方向け。
- オフィス・工場などでも使用されています。

関連記事業務用150kg/段 軽量スチールラックとは?製品についてご紹介
耐荷重200kg/段の軽中量スチールラック

耐荷重200kg/段の軽中量スチールラックは、当店で1番人気のスチールラックです。
またボルトレス構造のため、ハンマー1本で簡単に組み立て可能。
- 棚板1枚あたり200kgまで積載できるため、幅広い用途で使用されています。
- 倉庫・工場・店舗・オフィスや、公共施設・教育機関など、様々な現場で使用されています。

関連記事耐荷重200kg/段の軽中量スチールラック(スチール棚)|業務用におすすめな理由と導入メリット
耐荷重300kg/段・500kg/段の中量スチールラック

重量のある荷物も安心して積載可能なスチールラックです。
また、先ほどご紹介した耐荷重200kg/段の軽中量スチールラックと同じく、ボルトレス構造のため組み立てが簡単です。
- 重量のある資材や大型の機械部品といった重量物を中心に積載したい方向け。
- 倉庫・工場・医療機関など、様々な現場で使用されています。

関連記事中量ラック(300・500㎏)とは?サイズ・組み立て方、価格など
スチールラックの選び方や違いについて、より詳しく知りたい方は下記の記事も参考にしてください。
業務用スチールラックとは?選び方・おすすめを分かりやすく解説
まとめ
本記事では、積載物の重さやサイズからスチールラックを選ぶ方法について紹介しました。
当店のスチール検索エンジンをご活用いただくと、サイズ・耐荷重・段数を条件に絞り込んで、最適なラックを検索することができます。
また、スチールラックを3台以上まとめ買いをされる方は、ご希望の商品をカートに入れてからお見積りをご依頼いただくことで通常よりお安くお買い求めいただけます。
「自分でラックを選ぶのは不安」「特殊な形状の荷物をスチールラックに載せたい」という方は、専任の担当者が実際の運用に合わせて最適なラックをご提案します。ぜひお気軽にご相談ください。
カテゴリ:物流機器
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シーエスラックが販売する物流機器についてのカタログを公開しております。
Webでご覧いただける他、お問い合わせにより紙媒体でのご請求も可能です。
主な掲載製品は、
- スチールラック
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- レール式移動棚
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- ネステナー(ネスティングラック)
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